2010年12月15日の投稿1件]

この寒さがいいのです。

No. 202 〔13年以上前〕 , マーケティングから , by 食と農ブログ Icon of admin
さびぃーーー!!!

今週月曜日の朝は、車のドアが凍みていて開かないほどの冷え込みでした。
私の体には自家発電機が備え付けられており、少しくらいの寒さなら耐えられる仕様になっているのですが、さすがに今日は寒い!
動きも若干鈍くなっているかなちゃんです。

でも、そんな寒さが逆にいい!
寒さによって、よりおいしくなる作物があるというのです!

ここは大森町。

このハウスの中にその作物が?

ハウスの扉を開けると・・・、

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そこは・・・、

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ホウレンソウ畑だった。

わぁー、真冬のホウレンソウ畑は初めてです。
実はこのホウレンソウ、ただのホウレンソウではないのです。

この時期に、寒さにさらすことで栄養価や甘みが増すという、
大森町の特産品、
「寒じめほうれん草」なのです。

一見、一般的なホウレンソウとどこが違うのか見分けがつかないのですが、
な、な、なんと!!!
このホウレンソウに秘められたパワーはすごい!のひとこと。
かなちゃんは、このハウスでそのパワー、ある意味怪奇現象的なものに遭遇したのでした。(出た!日本大げさ協会)

だまってハウスを見ていると、あちらこちらで、何かが動いているのです。
風が吹いているわけでもない、小人がいる風でもない。
な、なんだ!?

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よーく見ていると、ホウレンソウの葉っぱが、ピョン、ピョンと立っているのです。最初は、この写真のように葉っぱはしんなりしています。
それが何らかの拍子に、ピョンと立ってくる。

実はあとで聞いたのですが、これは、怪奇現象でもなんでもなく、単に陽の光が当たって葉っぱが元気になったって訳でした。(やっぱりお騒がせ日本大げさ協会でした・・・。)

寒じめほうれんそうが育つ環境は苛酷です。一般的にホウレンソウの栽培適温は20度位だそうですが、寒じめホウレンソウはマイナス5度位が適温だとか。寒さにあたると葉や茎の水分が減り、自分を凍らせないために、糖度を上げるのです。
くぅーーーっ!自然のパワーってすごいねぇ、泣かせるねぇ(≧д≦)

結果、糖やビタミンなどの成分がぎゅうっと凝縮された甘くて、中身の濃いホウレンソウになるのです。

へぇー、冬のハウス栽培は普通、暖房とか入れて暖かくして成長を促すものですが、これは全く逆の発想なんですね。
寒さにさらされると糖度が増す!?
かなちゃんは暖かいところにいた方がよさそうですねヾ(~O~;)

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JA秋田ふるさと ほうれんそう施設部会長の成田さんにお話を伺いました。

横手市はホウレンソウの生産が盛んなところですが、冬に栽培しているのは大森地域だけだそうです。大森の「寒じめほうれん草」とにかく甘くて濃くて栄養満点。
一般的なホウレンソウは糖度が3~4度ですが、大森では7度以上のものを寒じめほうれん草として出荷しています。時には12,3度になる時もあるとか。果物みたい。

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【糖時計で糖度チェック】

横手の冬は雪が多く厳しい寒さのため、農作物の栽培には向いていませんが、発想の逆転と、栽培努力で、他にはないうめっ野菜ができるんですね。

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大森町特産「寒じめほうれん草」は12月から2月いっぱいくらいまでの限定商品です。
横手市内スーパー等で販売されるそうです。

これからの季節、グラタンなんかに入れたら超うめっべなぁ。

〔 1408文字 〕

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